期間の定めのない雇用契約書のひな形
プレゼンテーション
期間の定めのない雇用契約書は、契約期間を定めず、正社員(無期雇用労働者)として労働者を雇用する際に締結する契約書です。日本の労働法制上、使用者は労働契約の締結に際し、労働基準法第15条に基づき、賃金、労働時間その他厚生労働省令で定める事項を書面の交付(労働者が希望する場合はファクシミリまたは電子メール等)により明示しなければならないとされています。明示すべき事項には、労働契約の期間、就業の場所および従事すべき業務、始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、賃金の決定・計算・支払方法・締切り・支払時期、退職に関する事項(解雇の事由を含む)などが含まれます。 無期雇用契約の最大の特徴は、解雇に対する強い法的保護にあります。労働契約法第16条は、解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする旨を定めています(いわゆる解雇権濫用法理)。裁判実務上、能力不足や勤務態度不良を理由とする普通解雇であっても、改善指導や配置転換の機会を十分に与えたか等が厳格に審査されるため、使用者による一方的な解雇のハードルは高いとされています。したがって、試用期間の設定、明確な服務規律・懲戒事由の規定、就業規則との整合性の確保が実務上重要です。 また、労働基準法上、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて労働させる場合や、法定休日に労働させる場合には、いわゆる36協定(時間外・休日労働に関する労使協定、同法第36条)の締結・届出および割増賃金の支払(同法第37条、時間外労働は原則25%以上、深夜労働は25%以上、法定休日労働は35%以上)が必要です。年次有給休暇については、雇入れの日から6か月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対し、最低10労働日を付与しなければなりません(同法第39条)。 試用期間については、法律上の明文規定はありませんが、判例上、試用期間中の雇用契約は「解約権留保付労働契約」と解されており、本採用拒否(試用期間中の解雇)についても、通常の解雇よりは広い範囲で認められるものの、なお客観的合理性と社会的相当性が求められます。試用期間の長さは3か月から6か月程度が実務上一般的です。 契約書に定める主要事項としては、雇用形態(正社員である旨)、就業場所、業務内容、始業・終業時刻、休憩・休日、賃金(基本給、諸手当、割増賃金の計算方法)、賞与・退職金の有無、試用期間、服務規律、懲戒事由、退職・解雇に関する事項、社会保険の加入などが挙げられます。就業規則が存在する事業場では、契約書と就業規則の内容に矛盾がないよう整合性を確認する必要があります。 本テンプレートは一般的な正社員(無期雇用)の雇用契約を想定した汎用ひな形です。管理監督者、裁量労働制対象者、有期契約からの無期転換者など特殊な雇用形態の場合は、別途専門的な条項の追加が必要となるため、社会保険労務士等の専門家への相談を推奨します。
カスタマイズする情報
使用者(会社)の名称
使用者の所在地
労働者の氏名
労働者の住所
就業の場所
従事すべき業務の内容
始業時刻
終業時刻
基本給(月額、円)
試用期間(月数、0の場合なし)
雇用開始日
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署名受取人
よくある質問
- 労働条件通知書と雇用契約書は別々に作成する必要がありますか?
- 労働基準法第15条は労働条件の明示を義務付けていますが、労働条件通知書として交付する方法と、労働契約書に必要事項を盛り込んで労使双方が署名する方法のいずれでも差し支えありません。本ひな形は同条が定める明示事項を網羅した雇用契約書として利用できます。
- 試用期間中に本採用を拒否することはできますか?
- 判例上、試用期間中の契約は「解約権留保付労働契約」とされ、通常の解雇よりは広い裁量が認められますが、それでも客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です。単なる主観的評価のみでの本採用拒否は無効とされるリスクがあります。
- 正社員を解雇するのは難しいと聞きますが、本当ですか?
- 労働契約法第16条により、解雇には客観的合理性と社会的相当性が要求され、能力不足等を理由とする解雇であっても改善指導の機会を与えたか等が厳格に審査される傾向にあります。安易な解雇は無効と判断されるリスクが高く、慎重な手続が求められます。
- 残業代はどのように計算すればよいですか?
- 法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超える労働に対しては原則25%以上、深夜(22時から翌5時)労働にはさらに25%以上、法定休日労働には35%以上の割増賃金を支払う必要があります。時間外労働をさせるには36協定の締結・届出が前提となります。
- 就業場所や業務内容を会社の都合で変更できますか?
- 就業規則に配置転換に関する根拠規定があり、かつ権利濫用に該当しない範囲であれば、会社は業務上の必要性に基づき就業場所や業務内容を変更できる場合があります。ただし、労働者の生活に著しい不利益を与える配転は無効とされることがあります。
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このテンプレートに関する情報
- 最終更新日
- 2026年8月31日
- 国
- JP
- 法的表示
- 本ひな形は情報提供のみを目的として提供されるものであり、個別の状況に応じて修正の上ご利用ください。本ひな形は法的助言を構成するものではありません。